2017年 12月 05日 ( 1 )
天命と使命
広島には「胸を張って広島に帰るっていう目標が達成されてから帰るもの
(中略)曖昧な気持ちなら胸を張って帰りたい」
4年前そう語っていた目標を達成し実現した故郷広島での凱旋公演は文字
通りの凱旋になった。
度肝を抜くセット、最近はシンプルなステージだったのが一転シアトリカル
な演出を存分に取り入れ過去のセルフオマージュも組み入れてベビメタの
世界観、SU-METALの歴史を彼女の故郷で振り返るような演出。
最初から最後までSU-METALのために用意された特別な二日間。
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シアトリカルなオープニングに続く新曲(!)には音源化されるときの
期待感しかない。激しく打ち鳴らされる和太鼓とメタリックなギターの音に
グロウルが混ざったイントロを聴いただけなのに高揚感が半端ない。
引きずるようなギターの残響音の中始まったI,D,Zは過去最強にヘヴィだった
と思う。
異常にヒートアップしたピットはSU-METALの一発目の発声で自制心を失う
ほど盛り上がりMOAMETALが後方から独り走り込んでくると制御不能に。
過去これほどヘヴィなI,D,Zを聴いたことがない…1曲目からこれで最後まで
持つんだろかと心配になるくらいお二人も神バンドも気合に満ちていた。
YUIMETALとMOAMETALのバトルパートではYUIMETALがいるかのように
舞う姿に大歓声が起きていた。言い方は変だけどいないけどいる。そう思わ
せる最愛のパフォーマンスで昨日からの気の重さは吹き飛んでいた。

「紅月」
シアトリカルな演出がたっぷりだった洗礼の儀。紅月では神さまのギターソロ
パートでライブBDでしか見たことがなかった内なる自分と闘う演出が再現され
た。15の夜に闘った内なる自分と二十歳になる今、再度対峙する物語のようだ。
まだ幼さが残る紅の騎士は5年の歳月で弱い自分に打ち克つ力を得たのだろう
か…

「NO RAIN NO RAINBOW」
生誕祭のハイライトと言っていい曲。
ライヴスタートから”闇”と”光”が繰り返し伝えられる紙芝居、曲前の紙芝居
は「天からの一筋の閃光は人々から光を奪い…止まない雨に打たれ…」的な
(記憶が曖昧)言葉が綴られていた。
僕はすぅさんが大切にしてきた想いを込めた紙芝居なんだなと理解しました。
なにを伝えたかったかは当日あの場にいた一人一人が解釈すればいいと思い
ます。
イントロが流れステージに目を移すとピアノの神と弦楽四重奏の神が降臨して
いる(ピアノはクリスタルではなかったw)
広島で生まれ育ったすぅさんはこのパワーバラードをそう解釈したんだ、今ま
で漠然としていたテーマがはっきり見えて歌詞は重みを得た。
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「メギツネ」
すぅさんのキツネのお面が金色だったような記憶…
ゴールデンエイジを率いる若き女王。
ベビメタはすぅさんたち若い世代のファン層開拓とメタルの布教に取り組もうと
しているように思う。正直日本ではヘヴィメタルファンは高齢化の一途でこのまま
だと未来はない。
ロックすらあまり聴かない若い世代をなぜBABYMETALがゴールデンエイジと呼ぶ
のか?
若者に興味を持たれないジャンルはいずれ伝統芸能の域になり古典でしかなくなって
しまうからでは?
オールドスクールなメタルファンがBABYMETALを『ロリコンw』の一言で済ませ
先のない未来のことなど知ったことかと小さな村で思い出だけ抱いて余生を過ごす
一方BABYMETALは同世代にメタルを広めるため試行錯誤中だ。

「ヘドバンギャー!!(二十歳の夜Ver.)」
SU-METAL15歳のとき作られたこの曲。「♪15(いちご)の夜を忘れはしない」と
歌われたパートが後半は「♪はたちの夜を忘れはしない」に変わり大歓声。
マイクスタンドを掲げ仁王立ちするSU-METALに土下座ヘドバンするパートではピット
で一斉にドゲバンが始まったのは壮観だったw
「♪このむねに 刻むんだ はたちのよーるをー」
刻みましたか?故郷に凱旋した二十歳の夜を。

「BABYMETAL DEATH」
磔にされ火炙りにされる…すぅさん誕生日のお約束が復活!
洗礼の儀とはSU-METALを燃やしてしまう儀式?と、どんなオチなんだよと
疲労困憊で回らなくなったアタマで考えていた。
やがて「THE ONE(unfinished ver.)」の静かなピアノイントロが流れ暗黒
の世界に光を取り戻し金色の冠を戴冠した救世主・SU-METALが降臨。
厳粛な雰囲気の中しずしずと花道を歩くSU-METALに『すーちゃん誕生日
おめでとう!」と声が掛かると場内から期せずして大拍手が沸き起こりそこに
いるのは中元すず香になった。
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祝福の拍手に包まれてゆっくりとあるく先には最愛が立ちすぅさんに歩み寄って
いく。二人だけど三人のBABYMETALはゆっくりと階段を上がると振り返ること
なく祭壇の光の中へと消えて行った。
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こんな壮大なテーマは恥ずかしくて普通は大真面目に作れない。
普段ほとんどメディアに露出せずプライベートは一切公開しないことで
世界観を作りシアトリカルな演出に恥ずかしさを覚える隙を与えなかった
から実現することが出来るのだと思う。
そしてなによりそんなテーマを納得させる中元すず香の唯一無二の歌声
がなければ成り立たないショウだと思う。

「洗礼の儀」と銘打たれた二日間の主役がSU-METALであることは明らかでセット
も演出も徹底してすぅさんの二十歳を持てる全てを出して祝福したいというKOBA
の想いが伝わってきてすぅさん大切にされているなぁと改めて思った。
10歳のときその才能に触れこの子をこのまま埋もれさせたくないと企画を考えた
結果、BABYMETALはこの世に生まれたのだから。
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by caz0322753 | 2017-12-05 23:28 | BABYMETAL | Trackback | Comments(0)