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無題
なんで買ったのか記憶にない文庫が部屋にあった。

阪急電車/有川浩

阪急?関東在住で関西の鉄道には馴染みがないのでどんな
沿線なのか沿線の風景や駅付近の繁華街を想像するしかない
聞き慣れない地名、駅名、路線名。
ほんの数分同じ空間を共有する乗客たちの関わりがリンクし
枝葉のようにそれぞれの話に広がっていく。
それぞれのエピソードがどこかで繋がる時間軸の使い方が上手い
なぁと感心する構成だった。
たぶん似たようなことが現実社会で普通に起きているだろうなと
思うギリギリの日常の偶然が設定されたエピソードのいくつかは
若い男女の出会いや別れの様子を描写している恋愛小説でもある。
出会いから二人の間が深まっていく過程の描写が若いっていいなー
とニヤニヤしてしまうw

今の生活にどこか疑問を持っていたけどそれを変える切っ掛けを
掴めなかった何人かの登場人物はほんの一時同じ電車に乗り合わ
せた人との会話で我にかえる、人生の転換期や人との出会いなんて
実はちょっとしたことが切っ掛けになるのかもと思ったり…
実際、自分は関わることなどないと思っていた人と知り合うと
本当にそう思う。そんな一冊。
by caz0322753 | 2013-01-08 22:45 | 日記 | Trackback | Comments(0)
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